シロアリを過度に恐れる必要はない

不動産投資

私も含めて築古物件への投資を考えている不動産投資家や、既に築古物件を所有している大家さんにとって、シロアリの問題は一つの大きな懸念事項です。しかし、過度に恐れる必要はありません。

現代の駆除技術や防蟻技術は非常に進歩しており、適切な対策を取ればシロアリのリスクを十分にコントロールすることができます。

この記事では、シロアリへの対処法予防法、築古物件購入時の注意点やチェックポイントについて詳しく解説します。

【シロアリ110番】

シロアリのリスク

シロアリは木材を食害し、建物の構造に深刻なダメージを与える可能性があります。しかし、現在では効果的な駆除技術が数多く存在します。

私の所有物件はすべて築30年以上の築古物件ばかりです。ですので、シロアリ被害の経験は何度もありますが、その度に駆除しています。基本的に一度駆除すれば5年~10年は大丈夫です。ほとんどの駆除業者も保証をつけてくれます。

保証期間が過ぎれば、予防措置をしてもらえば、再び5年~10年程度保証してもらえます。屋根や外壁を定期的メンテナンスをするのと同じ感覚で予防措置を定期的に施すという感じです。

具体的な駆除方法とそのコスト、使用する場面について以下で詳しく説明します。

・化学的処理

概要: 専用の薬剤を使用してシロアリを駆除する方法です。薬剤はシロアリの活動エリアや巣に直接散布されます。

コスト: 一般的には1㎡あたり3,000円〜5,000円程度。建物全体の面積に応じて総費用が決まります。

使用場面: シロアリの被害が確認された場合や、予防措置として新築やリフォーム時に使用されます。特にシロアリの活動が活発な地域では、定期的な処理が推奨されます。

・物理的バリア

概要: シロアリの侵入を防ぐために、建物の基礎部分や周囲に物理的な障壁を設ける方法です。メッシュバリアや金属バリアが一般的です。

コスト: 1メートルあたり2,000円〜4,000円程度。設置する範囲によって総費用が変わります。

使用場面: 新築時やリノベーション時に効果的です。既存の建物にも後から設置することができますが、コストがかかることが多いです。

・ベイトシステム

概要: シロアリの行動を監視し、駆除剤を含む餌を設置する方法です。シロアリがこの餌を巣に持ち帰ることで、コロニー全体を駆除します。

コスト: 初期設置費用が3万円〜5万円程度、定期点検とメンテナンス費用が年間2万円〜3万円程度。

使用場面: 既存の建物に対しても効果的です。シロアリの活動を継続的に監視し、早期発見と駆除を行うため、長期的な管理が必要な物件に適しています。

定期的な予防的防蟻措置

築古物件でも、定期的な予防的防蟻措置を取ることでシロアリのリスクを大幅に減少させることができます。以下のような予防措置をおすすめします。

1. 定期点検

概要: シロアリの兆候を早期に発見し、必要な対策を迅速に講じるために行う点検です。

実施頻度: 年に一度が推奨されます。

実施方法: 専門業者に依頼することで、プロの目で細部まで確認できます。特に床下や壁の内部など、自分では確認しづらい部分も点検してもらえます。

・点検箇所

基礎部分: シロアリが侵入しやすい場所。

床下: 湿気が溜まりやすく、シロアリが好む環境。

壁の内部: シロアリが巣を作ることが多い場所。

費用: 一般的には1万円〜2万円程度。

2. 環境管理

概要: シロアリが好む環境を作らないようにするための管理方法です。

湿気管理: シロアリは湿った環境を好むため、以下の対策が重要です。

排水対策: 建物周辺の排水が適切に行われているか確認し、必要に応じて排水システムを整備します。費用は数千円〜数万円。

通気性の確保: 床下の通気を良くするために換気口を設ける、既存の換気口を定期的に掃除するなどの対策を講じます。費用は換気口の設置や改善に1万円〜3万円程度。

木材の保護: 木材が直接地面に触れないようにし、必要に応じて防腐処理を行います。

防腐処理: 防腐剤を塗布することで、木材の耐久性を高め、シロアリの侵入を防ぎます。費用は塗布面積に応じて数千円〜数万円。

3. 予防薬剤の使用

概要: シロアリの侵入を未然に防ぐために、予防薬剤を使用します。

・種類

土壌処理剤: 建物の周囲や基礎部分に散布することで、シロアリの侵入を防ぎます。一般的には土壌に直接注入する方法が用いられます。

木材処理剤: 建物の木材部分に直接塗布し、シロアリの被害を防ぎます。

実施頻度: 一般的には3〜5年に一度の再処理が推奨されます。

費用: 1㎡あたり1,000円〜2,000円程度。建物全体の面積に応じて総費用が決まります。

4. 建物の維持管理

概要: シロアリの侵入を防ぐために、建物の維持管理を徹底します。

定期メンテナンス: 建物全体の定期的なメンテナンスを行い、異常があれば早期に修繕します。

外壁の補修: 外壁のひび割れや隙間から雨水が侵入して木材を腐らせシロアリの温床となることを防ぐため、定期的に補修します。

屋根の点検と修理: 屋根からの雨漏りがシロアリの発生原因となるため、定期的に点検し、必要に応じて修理します。

適切な収納管理: 木材や紙類などのシロアリの餌となる物を適切に管理し、床下や壁内に保管しないようにします。

築古物件購入時の注意点

築古物件を購入する際には、シロアリのリスクをしっかりと評価することが重要です。以下のポイントを確認しましょう。

専門家による検査: 購入前に専門家によるシロアリ検査を行いましょう。シロアリの兆候や被害の有無を正確に把握することができます。検査費用は3万円〜5万円程度です。

過去のメンテナンス履歴: 物件の過去のメンテナンス履歴を確認し、シロアリ対策が適切に行われていたかを確認しましょう。

環境要因の確認: 物件周辺の環境もチェックしましょう。湿度が高い地域や木材が多い環境はシロアリのリスクが高いです。

シロアリがいるかどうかのチェック法

素人でもシロアリがいるかどうかをチェックする方法はあります。シロアリの存在を確認するためのチェックポイントを以下に示します。

木材の異常: 木材が空洞化している、触ると柔らかい部分がある場合はシロアリの可能性があります。

泥の通路: シロアリは泥の通路を作って移動します。基礎部分や床下に泥の通路がないか確認しましょう。

羽アリの発生: 羽アリが大量に発生している場合、シロアリの巣が近くにある可能性があります。

いいシロアリ駆除業者の見分け方

シロアリの駆除や予防には専門知識が必要です。そのため、信頼できる駆除業者を選ぶことが非常に重要です。しかし、シロアリについて詳しく知る投資家や大家さんは少ないため、丁寧に説明してくれる業者であることも必須です。ここでは、良いシロアリ駆除業者の見分け方について解説します。

1. 認定資格を持っているか確認する

信頼性のある業者は、以下のような資格や認定を持っています。

公益社団法人日本しろあり対策協会(JFEA)認定: この協会に加盟している業者は、定期的な研修を受けており、最新の技術や知識を持っています。

施工管理技士: 建設業の資格の一つで、シロアリ駆除に関連する知識を持っている証です。

2. 業者の経験と実績を確認する

経験豊富な業者は、多くのケースに対応してきた実績があります。

経営年数: 長く経営している業者は、信頼性が高いことが多いです。

施工実績: 過去の施工実績や顧客のレビューを確認しましょう。特に築古物件に対する経験が豊富な業者が良いです。

3. 見積もりと説明が明確か確認する

信頼できる業者は、詳細な見積もりと丁寧な説明を提供します。

見積もりの明細: どの部分にどのくらいの費用がかかるのか、明確に説明してくれる業者を選びましょう。隠れたコストがないかを確認するためにも重要です。

説明の丁寧さ: シロアリの問題や駆除方法について、わかりやすく丁寧に説明してくれる業者は信頼できます。シロアリの生態や被害の仕組み、予防策などについても詳しく教えてくれるかを確認しましょう。

4. 保証があるか確認する

駆除後の再発を防ぐために、保証がある業者を選びましょう。

保証期間: 一般的には5〜10年の保証が付いている業者が多いです。保証内容が明確かどうかも確認しましょう。

再発時の対応: 保証期間内に再発した場合の対応についても、具体的に説明してくれる業者を選びましょう。

5. 適切な対応とアフターサービスがあるか確認する

駆除後のフォローも重要です。

定期点検の提案: 駆除後の定期点検を提案してくれる業者は、予防に力を入れている証です。

アフターサービス: 駆除後のメンテナンスや相談に対応してくれるかを確認しましょう。

6. インターネットや口コミを活用する

他の顧客の評価や口コミも参考になります。

インターネットの比較サイト: 業者の評判を確認できる比較サイトをチェックしましょう。

友人や知人の紹介: 実際に利用した人からの紹介は、信頼性が高いです。

7. 無料相談や無料見積もりを提供しているか確認する

初めての問い合わせ時に無料相談や無料見積もりを提供している業者は、信頼性が高いことが多いです。

無料相談: 初回の相談時に丁寧に対応してくれるかを確認しましょう。

無料見積もり: 現地調査を行った上で、無料で見積もりを提供してくれる業者を選びましょう。

まとめ

シロアリは確かに築古物件にとって脅威となり得ますが、適切な対策を取ればそのリスクを管理することは十分可能です。

現代の駆除技術や防蟻技術を活用し、定期的な予防的防蟻措置を取ることで、築古物件でも安心して投資を続けることができます。

シロアリ駆除業者を選ぶ際には、認定資格や経験、明確な見積もりと説明、保証内容、適切なアフターサービス、インターネットや口コミの評価を確認することが重要です。

また、シロアリについて詳しい投資家や大家さんは少ないので、丁寧に説明してくれる業者を選ぶことも大切です。

信頼できる業者を見つけることで、安心して築古物件のシロアリ対策を進めることができます。 シロアリのリスクをしっかりと評価し、必要な対策を講じていけば、過度にシロアリを恐れる必要はありません。

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