先日、空室物件の清掃に行ったらなんとスズメバチの巣を発見してしまいました。物件にスズメバチの巣を作られるのは今年に入って2回目です。
1回目はこの物件の隣の市にある戸建物件です。ベランダの軒下にまだ野球のボール程度の小さなうちに発見したので、スズメバチ用の殺虫剤を買ってきて自分で駆除しました。
観察しているとまだ出入りしているハチは5~6匹程度で、万が一反撃されてもなんとかなるだろうと思ってのことです。ベランダの軒下なので、ゴム手袋と雨合羽で身を包み、窓を細く開けて腕だけ出して殺虫剤を噴射すれば大丈夫だと踏んだのです。
結果としては強力な殺虫剤を使ったこともあり、反撃されることもなく全滅させることができました。
今回の場合は、アパートの一階部分、トイレの窓枠にスズメバチの巣を発見しました。最初は何も知らずに窓を開けたら直径10センチ程度の巣にスズメバチが目視できる限り10~20匹程度群がっていました。かなりヤバかったです^^;
今回も巣の大きさはまだそれほどでもないですが、数が多いのでどうするべきか少し迷いました。結果としては、妻の意見に従い専門の駆除業者に駆除してもらいました。 実は1回目の駆除の際、妻には何も言わずにひとりで駆除したので、後からずいぶんと怒られたのです。
妻の立場からすると、夫がスズメバチに刺されて死んだりしたらシャレにならないですもんね。私もそこまで考えが及ばす反省しました。
この記事では、スズメバチの危険性や駆除を専門業者に任せるべき理由について詳しく解説します。さらに、諸事情により、自分で駆除せざるを得ない場合にはどうするべきかについても解説しています。賃貸経営者として、物件の安全を確保するためにも、ぜひ参考にしてください。
自分で駆除しない理由
今後の物件運営のこともあるので、いろいろとスズメバチについて勉強してみました。知れば知るほど、今後は自分で駆除することはなさそうです。
1. スズメバチの危険性
スズメバチは非常に攻撃的であり、その刺し傷は痛みだけでなく、アナフィラキシーショックを引き起こす可能性もあります。特に、刺される回数が増えるとそのリスクも高まります。自分で駆除を試みることで、不測の事態が発生するリスクを抱えることになります。
2. 巣の大きさと蜂の数
今回発見した巣は直径10センチ程度ですが、群がっているスズメバチの数が前回の倍以上です。スズメバチは危険を感じると一斉に攻撃してくるため、その数が多いほどリスクも増大します。
3. 専門知識と装備の必要性
スズメバチの駆除には専門的な知識と装備が必要です。市販の殺虫剤では完全に駆除できない場合もあり、また、駆除後の再発防止策も考慮しなければなりません。専門業者はこれらの知識と経験を持っており、安全かつ効果的に駆除を行います。
素人仕事の危険性
YouTubeなどの動画サイトでは、素人がスズメバチを駆除するシーンを公開しているものが多く見受けられます。これらの動画を見ると「自分にもできる」と思ってしまう人もいると思います。私もそう思いました。
・特殊な条件下での駆除
動画に登場する素人は、特殊な条件や経験を持っている場合があります。また、特定の状況下でのみ成功する方法を紹介していることもあります。一般の視聴者が同じ方法を試みても、同じ結果が得られる保証はありません。
・たまたま運がよかっただけ
1回目の私のケースもそうですが、たまたまうまくいっただけの場合も多いのではないでしょうか。今考えるとスズメバチに刺されると命を落とすこともあるので、軽率な行動は慎むべきだったと反省しています。
・危険性の軽視
スズメバチの駆除は命に関わる危険な作業です。これらの動画は、スズメバチの危険性を軽視している場合が多く、視聴者がそのリスクを正確に理解しないまま行動に移してしまう可能性があります。
専門業者に依頼するメリット
・安全性の確保
専門業者は防護服を着用し、適切な道具を使用して駆除を行うため、安全性が高いです。また、蜂の習性を熟知しているため、迅速かつ確実に駆除を行います。
・再発防止策
駆除業者は巣の除去だけでなく、再発防止策も講じます。例えば、巣の跡地に忌避剤を散布するなど、再び巣を作られないようにする対策を取ります。
・費用対効果
確かに専門業者に依頼すると費用がかかりますが、自分で行うリスクや失敗を考えると、安心して任せられる業者に依頼する方が賢明です。
いい駆除業者の選び方
スズメバチ駆除の専門業者を選ぶ際には、以下のポイントを考慮してください。
1. 資格と経験
スズメバチの駆除には専門的な知識と技術が必要です。業者が適切な資格を持ち、経験豊富であることを確認しましょう。多くの駆除業者はホームページに資格や実績を掲載しているので、事前にチェックすることが大切です。
2. 口コミと評判
インターネット上の口コミや評判を確認することも重要です。過去にその業者を利用した人々の評価を参考にすると、信頼性やサービスの質がわかります。
3. 見積もりと料金
複数の業者から見積もりを取り、料金を比較しましょう。安すぎる料金には注意が必要ですが、高すぎる料金も適切ではありません。適正な価格帯を把握し、納得のいく業者を選びましょう。
4. アフターケア
駆除後のアフターケアが充実している業者を選ぶことも重要です。再発防止策や保証があると安心です。事前にどのようなアフターケアが提供されるか確認しましょう。
ちなみに私はこちらの業者に依頼しました。ハチの種類と巣の場所を入力するだけで概算見積もりを出してくれます。
お勧めはしませんが、どうしても自分で駆除したい場合は、こちらの殺虫剤が超強力で噴射後数か月間は予防効果もあります。
駆除業者に依頼する際の費用
スズメバチの駆除を専門業者に依頼する際の費用は、さまざまな要因によって異なります。以下に、一般的な費用の目安とそれに影響を与える要因について解説します。
・費用の目安
小規模な巣(直径30cm以下): 5,000円〜20,000円程度
中規模な巣(直径30cm〜50cm): 20,000円〜40,000円程度
大規模な巣(直径50cm以上): 40,000円〜100,000円程度
・費用に影響を与える要因
巣の大きさ:巣が大きいほど駆除にかかる手間が増え、危険度も増すため、費用も高くなります。
巣の場所:巣が建物の高い場所や、アクセスしにくい場所にある場合、作業が難しくなり費用が上がることがあります。
例:屋根裏、壁の中、高い木の上など。
駆除の時期:春先は巣が小さく駆除が比較的簡単ですが、夏から秋にかけては巣が大きくなりスズメバチも攻撃的になるため、費用が高くなる傾向があります。
業者の経験と評判:信頼性が高く、実績のある業者は費用が高めになることがありますが、確実で安全な駆除を期待できます。
追加サービス:駆除後の再発防止対策や巣の撤去、消毒などの追加サービスが含まれる場合、その分費用が上がります。
スズメバチの駆除は専門的な知識と技術を要するため、信頼できる業者に依頼する必要があります。
経験の浅い業者、副業で駆除をやっているような業者も少なからずあります。そんな業者に依頼してしまうと十分な駆除が行われず、再びスズメバチが巣を作ることもあります。
さらにそのような業者の場合、安全性にも問題があります。業者の作業が不適切で、自宅や周囲の人々に危険が及ぶことも考えられます。
安全で確実な駆除を行うためにも、費用だけでなく業者の信頼性やサービス内容も考慮して選ぶとよいでしょう。
スズメバチ駆除の費用を節約する方法
スズメバチの巣を発見し、駆除が必要になった時、やはり最初に考えるのは駆除費用のことではないでしょうか。以下にスズメバチ駆除費用を節約する方法をご紹介します。
1. 巣の発見時期が早いほど費用を抑えられる
理由: 巣が小さいうちは駆除が容易で、時間もかかりません。
対策: 定期的に建物周辺を点検し、巣を発見したらすぐに駆除業者に連絡しましょう。
2. 複数の業者に見積もりを依頼する
理由: 業者によって料金は大きく異なります。
対策: 複数の業者から見積もりを取り、比較検討しましょう。
注意点: 料金だけでなく、業者の実績や対応なども考慮することが大切です。
3. 自治体の補助金制度を利用する
理由: 一部の自治体では、スズメバチ駆除の補助金制度を設けている場合があります。
対策: お住まいの地域の自治体ホームページなどで、補助金制度があるか確認しましょう。
4. 自分で駆除する
理由: 巣が小さく、安全に作業できる場合は、自分で駆除することも可能です。
注意点: スズメバチに刺されるリスクがあるため、防護服を着用し、十分に注意して行いましょう。専門業者に依頼するのが最も安全です。
5. DIYで予防策を行う
理由: スズメバチが巣を作らないように、事前に予防策を行うことで、駆除費用を削減できます。
対策: スズメバチ忌避剤を使用したり、巣を作りやすい場所をなくしたりするなどの対策を行いましょう。
6. 保険を利用する
理由: 一部の火災保険では、スズメバチ駆除費用が補償される場合があります。
対策: 保険証券の内容を確認し、補償内容を確認しましょう。
スズメバチの駆除費用を節約するためには、早めの発見、複数の業者からの見積もり、自治体への問い合わせ、DIYによる予防策などが有効です。しかし、安全を最優先に考え、無理のない範囲で節約を行いましょう。
例外的に自分で駆除する場合
素人が自分でスズメバチを駆除することは危険を伴うため、基本的には専門業者に依頼するのが安全です。しかし、場合によっては自分で駆除せざるを得ない場合もあるかもしれません。以下に、素人が自分で駆除しても良い場合とその方法を説明しますがあくまで自己責任でお願いします。
・自分で駆除してもよいケース
巣が小さい場合:巣がまだ小さく(直径10cm未満)、働きバチの数が少ない初期段階であれば、自分で駆除することが可能です。
巣が簡単にアクセスできる場所にある場合:巣が地面から低い位置や、簡単に届く場所にある場合は、安全に作業ができることがあります。
アレルギー反応がない場合:スズメバチに刺されても重篤なアレルギー反応を起こさないことが確認されている場合。ただし、複数回刺されるとアレルギー反応が出る可能性もありますので注意が必要です。
・自分で駆除する方法
準備するもの
防護服:厚手の長袖、長ズボン、手袋、帽子、顔を覆うネット(できれば蜂用防護服を使用)。
駆除スプレー:スズメバチ専用の駆除スプレー(市販のもので効果があるものを選ぶ)。
懐中電灯:手元を明るく照らすためのもの。
ゴミ袋:駆除した巣を処理するための大きめの袋。
・駆除の手順
夜間に作業を行う:スズメバチは夜間に巣に戻り活動が鈍くなるため、夜間に駆除するのが最も安全です。
防護服を着用:全身をしっかりと防護し、肌の露出を避けます。
巣に近づく:静かに巣に近づき、急な動作を避けます。
駆除スプレーを使用:巣に向かって駆除スプレーを噴射します。スプレーの使用方法を事前に確認し、指示通りに使用します。
巣を取り外す:スプレーを十分に噴射し、スズメバチが死んでいることを確認したら、巣を慎重に取り外します。取り外した巣はゴミ袋に入れ、しっかりと封をします。
巣の処理:巣をゴミ袋に入れた後、適切に廃棄します。地域の廃棄物処理規則に従って処理してください。
・注意点
複数人で行動する:できるだけ複数人で行動し、万が一の事態に備える。
緊急連絡先を確認する:万が一刺された場合に備え、緊急連絡先や近くの医療機関を確認しておく。
子供やペットを遠ざける:作業中は子供やペットを安全な場所に避難させる。
スズメバチの駆除は非常に危険を伴う作業です。リスクを十分に理解し、無理をせずに安全を最優先に行動してください。少しでも不安を感じる場合や、巣が大きい、またはアクセスが難しい場合は、必ず専門業者に依頼してください。
入居者がスズメバチの巣を発見した場合
実は過去に一度だけあったんですが、入居済みの物件にスズメバチが巣を作ってしまった場合はどう対応すればいいでしょうか?
私の場合、害虫や害獣の駆除は入居者が自ら手配して行うよう契約書に明記しています。しかし、スズメバチの場合は、危険度が高く万が一入居者の方が刺されては大変なので、以下のように対応するようにしています。
・入居者の安全確保
■入居者からの連絡を受けたらすぐに対応し、入居者に巣に近づかないように指示します。
■窓やドアを閉め、スズメバチが室内に侵入しないようにします。
■ペットや子供がいる場合は特に注意し、室内に避難させるようにします。
・状況の確認
■入居者から巣の場所(屋外か屋内か、具体的な位置)を確認します。
■巣の大きさ(目視でわかる範囲での大きさ)を確認します。
■スズメバチの数(見える範囲でのハチの数)を確認します。
・専門業者への連絡
■速やかに専門のスズメバチ駆除業者に連絡し、駆除を依頼します。
■信頼できる業者を選ぶために、事前に複数の業者の評判や口コミを調べ、見積もりを取ります。
■早急に対応してもらえるかどうか確認します。
■駆除業者から入居者に直接連絡してもらって日程調整してもらいます。
■駆除と予防措置を施してもらいアフターサービス等の確認をします。可能な場合は、大家である私も現場に立ち会うようにします。
スズメバチの巣の対応は迅速かつ慎重に行うことが大切です。入居者の安全を確保しながら、専門業者の力を借りて駆除を行い、その後の再発防止策を講じることで、入居者に安心して住んでもらえる環境を提供できるようにします。
まとめ
スズメバチの巣を自分で駆除することは、命に関わる非常に危険な行為です。実際、私自身も一度は自力で駆除に成功しましたが、二度目は妻の助言もあり、専門の駆除業者に依頼しました。その結果、安全かつ確実にスズメバチの巣を取り除くことができ、安心感を得ることができました。
スズメバチは非常に攻撃的で、刺されるとアナフィラキシーショックを引き起こす可能性もあります。特に巣が大きくなると、そのリスクはさらに高まります。駆除の専門知識や装備がない場合、個人での対応は避け、信頼できる専門業者に依頼するのが賢明です。費用がかかると感じるかもしれませんが、安全性や確実性を考慮すれば、これは必要な投資と言えるでしょう。
専門業者に依頼するメリットとしては、
安全性: 防護服を着用し、適切な道具を使用するため安全。
確実性: 蜂の習性を知り尽くしており、迅速かつ確実に駆除。
再発防止: 巣の除去だけでなく、再発防止策も実施。
などが挙げられます。
自分で駆除する場合は、巣の大きさや場所、自身の体調などをよく考慮し、万全の対策を講じる必要があります。しかし、専門業者に依頼するのが最も安全かつ確実な方法です。
駆除業者を選ぶ際は、
・資格と経験
・口コミと評判
・見積もりと料金
・アフターサービス
などを比較検討し、信頼できる業者を選びましょう。
この記事が、スズメバチの駆除に関するご不安を解消し、安全な対策にお役立ていただければ幸いです。
もし、自分で駆除せざるを得ない状況に直面した場合でも、適切な装備や安全対策を徹底することが求められます。しかし、あくまで自己責任で行い、可能であればプロに任せることを強く推奨します。
賃貸経営者として物件の安全を守るためにも、スズメバチの危険性を軽視せず、適切な対応を心がけましょう。
【補足】
費用節約について: 記事では、駆除費用の節約方法についても触れています。しかし、安全を確保するためには、安易な節約は避け、信頼できる業者を選びましょう。
DIYでの駆除: 自分で駆除する場合の注意点や手順も詳しく説明しています。しかし、あくまで自己責任で行うことを前提としています。
入居者への対応: 賃貸物件でスズメバチの巣を発見した場合の入居者への対応についても言及しています。
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